みなさんこんにちは
JDBAドッグトレーナーの清水亮子です!
記念すべき第1回目コラムのテーマは
「今日からできる犬の欲求の満たし方➀」
内容が盛りだくさんすぎてしまったので、全2回でお送りしたいと思います。
☞今回の内容
◎吠えや噛みの原因はこれかも!?
◎犬の欲求7段階層とは
◎吠えや噛みの原因はこれかも!?
愛犬の吠えや噛み、家具を噛んだり、物を壊したり、といった行動にお困りの方もいらっしゃるかと思います。
それ、もしかしたら欲求が満たされていないのかもしれません!
欲求が満たされるということは、日常の中で強化子が与えられている機会が多いという状態になります。
何かをして、何かを得る、楽しいことが起こる、美味しいものがもらえる。
こうした行動と結果が随伴して、強化子を得ることができる機会が多ければ多いほど、満たされていきます。
※強化子:行動を強化する(増やす)刺激のこと
つまり、欲求が満たされていないと、犬は日常的にストレスを過度に抱えている可能性があり、それが家族への吠え、噛み、他人や物音への吠え、破壊行動へと向けられていくのです。
得られない強化子を、別の何かで得ようとしているのですね。
※吠え、噛みなどの問題行動は学習した行動なので、欲求を満たすだけでは改善しない場合があります。改善するには欲求を満たし、犬の福祉を整えてから、併せて行動療法を行っていく必要があります。
お困りの方はご自身だけで何とかしようとせず、必ず専門家へご相談下さい。
◎犬の欲求7段階層とは
では具体的に、犬の欲求ってどんなものがあるのでしょうか。
以下の図は、犬の欲求7段階層と呼ばれるものです。
マズローによる、ヒトの欲求5段階説が基になっています
①生命の安全
生命の安全は原始的な欲求の中で最も重要な項目です。新しい場所(トリミング施設、動物病院、公園など)に行った際は、犬を自由に探索させ、安全であるかを確認させましょう。
②飲食
飲食は肉体を維持するため、活動するためのエネルギーを蓄えるために必要不可欠な行動です。
階層①の生命の安全が確保されていないと、飲食ができなくなります。
③健康管理
体温調節、水分調節、排泄、毛づくろいなどが含まれます。体温調節や水分調節ができなければ、熱中症、脱水症状などで生命の危機につながります。
④睡眠と休息
肉体と精神的な休息両方が含まれます。
延々と動き回り休息が足りていない場合や、過度なストレス状態に置かれ睡眠が取れない場合などは肉体的にも精神的にも疲労し、何らかの臨床症状や精神症状が引き起こされるでしょう。
⑤運動
毎日のお散歩、飼い主との遊び、犬同士の遊びなどが含まれます。サークルにいれっぱなしなど、行動範囲が制限されている環境で心身ともにストレスを受けていると、免疫力の低下や学習能力の低下、常同行動などの問題が引き起こされます。
⑥探索行動
身の回りの環境確認や状況確認のことを指し、散歩時の匂い嗅ぎが代表的です。
マーキングも探索行動に含まれ、外部との関わりという非常に重要な意味を持ちます。
⑦縄張活動・社会活動
自分の縄張りのパトロール、水や睡眠場所といった資源の確保が含まれます。
その上で、他犬と関わる社会活動をし、自分の子孫を残すという最重要目的につながります。
これらの欲求階層を満たすことは、問題行動の改善、予防に大きな効果を発揮します。
欲求階層のピラミッドをもとに、規則正しい生活、バランスのとれた食事、適度な運動を愛犬に提供していきましょう。
次回へつづく…
参考文献
Bekoff Marc(2017) A Hierarchy of Dog Needs: Abraham Maslow Meets the Mutts,
Psychology Today
(閲覧日:2023年8月31日)
☞次回の内容
◎犬の欲求を満たす適度な運動
◎脳トレをやってみよう!
◎Shine doggyでは長野県を中心に出張ドッグトレーニング・オンラインレッスンを行っています。
◎レッスンのお申込み・お問合せはホームページまたはInstagramのDMより受け付けております。
☞問題行動カウンセリング
☞パピーレッスン
☞犬の基礎知識講座
☞その他オビディエンス・トリックレッスンなど
お気軽にお問い合わせください!
Comments